西野 敞雄 著 「税ってなんだろう」
税に関する書籍は(イ)極めて専門的なもの、(口)ハウ・ツウもの、(ハ)法律解説書が多いが、本書は、税について歴史をふまえて平易に解説し、さらに深く考えるためのヒントを読者に与えるような教材や副読本とすることを意図して執筆されている。(1)租税の実際(21項目)、(2)租税の理論(5項目)、(3)租税の歴史(8項目)、(4)外国の租税制度(3項目)から構成されている。 1 租税の実際 2 租税の理論 一般に租税論の書物は難解、退屈であるが、本書は税の理論と実際をきわめて平易に説明し、歴史的な背景や外国の事情をふんだんに紹介し読者の興味を引きつけるユニークな租税論の書物である。また、記述は正確であり、平易な記述であっても語られている内容そのものの水準はかなり高い。税について考えるヒントを与える副読本としたいとする著者の意図は十分に果たされており、特に今後の租税教育に貢献するものと考える。 |